お互いのDVや、財産分与の対象のあるなしが問題となった事件の解決事例
依頼者:男性 40代
相手方:女性 40代
争点 :DV、財産分与、慰謝料
経緯
双方当事者がDVを主張した事例です。
双方一定の言い分はありましたが、必ずしも決め手に欠けるものでした。
しかしお互いがお互いを攻撃しあう状態でしたから、当事者同士での解決は不可能な状態でした。
そんな中で相手方から依頼者様に対して、過大な要求が届きました。
具体的には通常の解決金額よりも多額の慰謝料、計算上あり得ない財産分与を請求するものでした。それにより、依頼者様は、憤りと困惑の中でご相談に来られました。
対応
相談をうけ、直接には相手方が悪い事件という風に感じました。
また、一件資産はありそうでも、その形成状態を細かくみると資産の形成ができている状態ではありませんでした。
依頼者様は、関係の解消を一番に考えておられましたので、慰謝料については逆に請求することにし、ただ事件解決をするなら請求をしない方針にしました。
また、財産分与については分与をする財産はない旨の主張を行いました。
これに対して、予想はしていましたが、相手方は強く反発をしてこられ、調停で話は終わらず、訴訟に移行することになりました。
訴訟をするなかで、相手方の主張に根拠がないことが明らかになっていきました。
ある程度事件の解決が見えたところで、当方から和解の提案をすることで双方ともお金の請求をしない内容の離婚をする旨の和解を成立させることができました。
ポイント
感情的な対立の強い事件では、双方がDVを主張する場合も少なくありません。
また財産分与についても、その形成過程や時期をから実質的に分与対象をするものが無くても、一件資産がありそうな場合請求をされてしまう場合もあります。
この場合、冷静になり資料を分析していくことで、適切な解決に導けると考えています。
離婚問題に注力する弁護士事務所には、この分析のノウハウが多く蓄積されていますので、ご自身で話を進める場合でも、ご相談をされることをお勧めします。
平成20年3月 広島大学法科大学院卒業
平成21年9月 司法試験合格(63期)
離婚問題・男女問題は、どうしても感情的になりやすく、一人で考えていたのでは問題が絡んでいく傾向があります。また、DVやモラハラがある場合、すでに夫婦間で上下関係が定まっていますから不利な条件を押しつけられがちです。調停手続も法律知識が必要ですのでご不安な事もあるでしょう。事件解決のパートナーとして、あなたの不安や問題を適切に解決することのご協力をさせていただければ幸いです。