協議離婚

協議離婚とは、話合いをして、夫婦で離婚と離婚条件の合意ができたときに行うものです。

離婚届を市区町村役場へ提出することで成立します。

協議離婚のメリット

お互いの話合いができれば、合意ができるまでの期間が短くてすみます。

また、お互いが話す中で相手の深いニーズを知ることができれば、より実態にあった解決ができる可能性があります。

 

協議離婚の注意点

夫婦間の合意がなければ協議離婚は成立しませんから、合意ができないときは解決まで時間がかかる可能性もあります。

協議離婚は夫婦間の合意さえあれば、成立するため、十分な検討や話し合いがなされないまま離婚してしまい、後々トラブルに発展することがあります。

また、話合いの結果は文章に残しておきたいところです。

「言った」・「言わない」の水掛け論になった場合、せっかく話合いをして物事を決めても意味が無くなってしまいますので気をつけたいところです。

 

文章の残し方

夫婦間で取り決めた内容を文章に残す方法として、2つの方法があります。

①自分たちだけで離婚合意書を作る方法

②公証役場で公証人に公正証書を作成してもらう方法

 

①の方法に決められた書式や形式はありません。

自分達で離婚協議書と題した合意書を2部用意してお互いに署名押印の上、それぞれが1部ずつ保管します。

簡単でお手軽にできるというメリットがあります。

しかし、内容について抽象的でしたり、常識的に外れた内容だった場合、裁判となった場合に思うような効果を発揮しない可能性があるので注意が必要です。

 

②の方法は、夫婦で公証役場に行って手続を行わないといけません。少々時間と費用がかかります。

しかし、公正証書は、公証人という公的機関が作成する書類です。

書類の信用性は高くなりますし、①の方法の問題点もカバーされます。しかも、相手が離婚後に約束を守らなかったとき、裁判をしなくても給料の差押えなどの強制執行を直ちに行うことができるという大きな効力があります。

したがって、公正証書は、養育費等が支払われなかった場合に備えてとても効果的です。

将来の紛争の予防のためには、公正証書を作成することをおすすめします。

 

公正証書の作成

公正証書を作成するために必要なもの

・当事者2人で取り決めた内容をまとめたもの(口頭でも可能ですが文章にしたほうが良いです。)

・実印

・印鑑証明

・身分証

 

作成当日

公正役場へは当事者2人共がいかなければなりません。そして、公正人が協議された内容から公正証書を作成し、当事者2人が内容を確認した後、実印での捺印と署名を行います。